
竣工した施設は、引渡しのあとも生き続ける——。
現場をつくり上げる施工管理と、引渡し後の施設に伴走するアフターメンテナンス。ANDas京都OFFICEで、ひとつの現場のバトンをつなぐ二人に、それぞれの仕事から見える景色と、現場の裏側を語ってもらいました。
プロフィール
佐園 圭司(サエン ケイジ)
工務本部 施工管理チーム / 2025年入社(キャリア採用)。大工として個人事業主で住宅を中心に手がけたのち、ANDasへ。現在はホテル内装の現場管理を担当。
佐藤 健二(サトウ ケンジ)
工務本部 施工管理チーム(アフターメンテナンス担当)/ 2025年入社(キャリア採用)。ホテルの運営・サービス部門で長年経験を積み、現在は引渡し後の施設のアフターメンテナンスを担当。
出会いは、引渡し前の現場で
同じ2025年入社、同じ工務本部。じつは二人の最初の出会いは、オフィスではなく「現場」だったそうですね。
佐園最初にお会いしたのは、関西の温泉地にあるホテルの改修現場なんです。完了検査のときにパッとお会いして。事務所で改めてご挨拶したわけじゃないんですよね。
佐藤当時の私は、どちらかというとお施主様の立場について歩いている状態で。ある意味、お施主様と同じような感覚で現場を見ていましたね。だから、どう見てもホテルマンにしか見えなかったと思います。
佐園オールバックでね(笑)。「こんなダンディーなおじ様が」と思いました。ちゃんと話したのは、入社から半年ほど経った歓迎会のときです。
佐藤佐園さんはご自身でも施工されてきた、現場のエキスパートです。私がその現場を引き継いでからは、工事の内容も、不具合が起きたときの対応も、業者さんとの付き合い方まで、全部教わりました。おかげで本当にスムーズな引き継ぎができています。
佐園逆に佐藤さんは、ずっとお客様側におられた方だから、ホテルさんの考えていることがよくわかるんです。お話を聞くと「なるほど、そう考えるんだな」と気づきがあるし、「そうした方がいいよ」とアドバイスをいただくことも多いですね。
引渡しを挟んで、バトンをつなぐ
施工管理が現場をつくり、引渡しのあとはアフターメンテナンスが施設に伴走する。互いの仕事は、どう見えているのでしょうか。
佐藤施工管理は、本当に大変な仕事だと思います。変更や難しい要望にも対応しながら、納期までに必ず納める。引渡しをして、施設が商いを始められて、初めてその先が続いていくわけですから。工程が詰まった中で対応されている姿は、すごいことだなと思いますね。
佐園僕らは引渡しまでの間、ホテルさんやオーナーさんとコミュニケーションを重ねて、信頼関係を積み上げていきます。その先のメンテナンスに佐藤さんのような方がいてくれるのは、本当に安心なんです。住宅をやっていた頃は、引渡し後の不具合対応が全部自分たちに返ってきていたので、その難しさをよく知っていて。佐藤さんは抜群にお客様の気持ちになって動いてくれるから、信頼感がありますね。
佐藤引渡し後の現場では、いろいろな声を拾います。再発防止も含めて、検証すべきところはきちんと検証して、より良くしていきたいという思いはありますね。
佐園不具合が起きやすい箇所って、施工者・職人としてモノをつくってきた経験があると、なんとなくわかるんですよ。そこを早く改善していくことが、後々の信頼につながる。メンテナンスの不具合は少ないほうが良いに決まっていますから、会社としてもこれから磨いていくところだと思います。
現場の状況は、みんなで共有する
現場担当は直行直帰が多く事務所にいないことが多い。それでも「京都OFFICEは明るい」と、二人は口を揃えます。
佐園朝オフィスに来たら、みんなの前で現場の状況を話すんです。周りも聞いているから、案件の状態をみんなが分かってくれる。何か困っていると「それならこうじゃない?」とアドバイスをくれたりもしますよ。
佐藤私はそれを横で聞きながら、調べたものをすぐ「こんなのあるよ」と送ったりね(笑)。
佐園みんなで補い合ってやっていますよね。テラスでプチ菜園をしている社員もいて、ご実家が農家なので田植えに行かせてもらったり、食材をみんなに配ってくれたり。そういうのも「和」のひとつだと思います。
佐藤私も、前にその現場を担当していた人に気兼ねなく連絡したりして、教えてもらいながら進めています。ひとりで悩んで抱え込むより、聞いてすっと前に進むほうがいいじゃないですか。みんな自然に情報共有しながらできていると思いますよ。
佐園京都OFFICEの特徴は、とにかく明るいこと。関西らしい感じですね(笑)。
1枚100万円の扉に、出会える現場
最後に聞いたのは、ホテル・宿泊施設の仕事ならではの面白さ。異なるキャリアを歩んできた二人だからこその答えが返ってきました。
佐園住宅とは、使う材料がまったく違います。聞いたことのない素材にもたくさん出会いますし、例えば扉が1枚100万円と言われたら、住宅ではよほどの高級住宅でないと使わない。でもホテルのロビーでは、そういう高級部材が当たり前に使われている。この業界にいないと経験できないことです。しかもANDasは設計から家具までトータルで引き受けているので、デザイナーが考え抜いた最新のデザインを形にする面白さがあります。
住宅は住みやすさが軸ですが、ホテルにはデザインを優先する世界がある。そこが面白いですね。
佐藤私はサービス業全般を含めると、約50年この世界に携わってきました。かつては石や木といった天然素材を中心に、人に優しいテイストにこだわってきましたが、いまはデザイン性に特化した新しい建材で、コストを抑えながら良い雰囲気の空間ができあがっている。それは勉強になりますし、一方で、最高級のホテルではいまも天然の素材が使われていることもあります。そういう案件もこれから入ってきます。
良いものをつくり、残していきたい。ホテルがみんなの憧れの存在であり続けられるように、楽しんでもらえる空間を提供していきたいですね。
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